2010年03月03日更新
幹線建設経済効果 鹿児島330億、長崎370億円
古川知事が県試算を公表
佐賀県の古川康知事は2日、九州新幹線の建設に伴う経済波及効果について、鹿児島ルートが約330億円、長崎ルートが約370億円とする県の試算を明らかにした。県内への流入人口の増加に伴う「開業効果」は、開業初年度で鹿児島ルート約10億円、長崎ルート約14億円と試算した。
県議会の代表質問で答えた。建設投資効果は、鹿児島ルート工事の県内業者の受注実績を基に、産業連関表を使い、資材購入や人件費増加などの経済波及効果を算定した。
鹿児島ルートは、総事業費8920億円のうち、県内業者の受注額は約193億円で、波及効果は330億円と試算。長崎ルートの受注額は、鹿児島ルートでの県内業者の受注割合を基に217億円と推計し、波及効果は約370億円とした。建設に伴う県の実質的な負担額は鹿児島ルート154億円、長崎ルート181億円となっている。
「開業効果」は、国の全国幹線旅客流動調査などを基に算定した。2011年3月開業の鹿児島ルートは、初年度に県内への流入人口が8万人増えると予測。県内での消費額などを積算し、波及効果は約10億円と試算した。2018年ごろの開業を目指す長崎ルートは、山陽新幹線への乗り入れが1時間に1本とした場合、初年度に12万人の流入人口増加を予測。波及効果は約14億円とした。
県新幹線活用・整備推進課は「鹿児島ルートは新鳥栖駅での停車本数を県が要望している水準で試算した。停車本数が減った場合、開業効果の額が下がることもある」とし、長崎ルートの建設投資効果に関しては「県内業者の受注額が増えることが予想され、実際には波及効果が大きくなることもある」とする。
経済波及効果算定は、コンサルタント業者に委託して行った。時間短縮効果など建設の直接的な便益を図る国の「費用対効果」とは違い、建設や開業に伴う波及効果を算定した。
